楽書から見つける、わたしがわたしを表現するわたし
表現は、保育所保育指針5領域のひとつですが、保育者は描画や造形、歌、楽器演奏など分かりやすい活動と結びつけがちです。しかし、楽書もまた表現の一つと捉えてよいのだと思えれば、子どもたちは自然と文字へ興味を持つことができます。楽書を体験した年長のお子さんを持つお父さんが保育園へ遊びに来てくれた際に、小学校1年生にとっては難しい漢字を読みやすい丁寧な字で書いた手紙を見せてくれながら「楽書のおかげで漢字にとても興味があるみたいで、教科書や本を見ながら自分で書くんですよ」と教えてくれました。興味を持てば自分から主体的に学ぶ、楽書は保育園児にとってそんな学びの循環を自然につくれる体験だと思います。
保育士さんより
・他の遊びなどでは、いつも緊張している子が、楽書の時は一番に来て、列の先頭に並びます。子どもたちも保育士も安心してその場所で書くことを楽しめるので、自然と自己肯定感なども養われているのだと思います。
・書く前にfun体操と深呼吸をすると、子どもたちが静かにお話しを聞ける様になっています。とても不思議です!
・昔の文字と今の文字の成り立ちや意味の説明もあり、子どもたちが興味を持って書くことが出来ています。文字を間違えなく書くこともとても大切な事ですし、そこから自由に書けるという2つの要素を踏まえているところが良いと思います。
・職員自体も、楽書の時間はとても心が軽く笑顔で園児たちと向かい合うことが出来ています。子どもたちだけでなく、大人にもとっても良いと思います。